現場で簡単に直角を出す方法「さんしご」

土木の算数

現場でちょっと直角を出したいという場面って、けっこうありますよね。

トランシットを据えて角度を振ればな直角を出すことはできますが、
そこまでの精度がいらない場合には、
現場にある丁張り材や巻き尺だけでも簡単に垂直方向を出すことが出来たりします。

さんしご定規をつくって直角を出す

直角三角形の各辺の比率が、3:4:5になるというピタゴラスの定理を利用した方法です。

現場にある丁張り材で、各辺の長さの比が3:4:5になるような三角定規を作ります。
定規の大きさは、持ち運びに支障にならないような大きさにします。

さんしご定規の使い方は、道路中心線や道路側溝等の通りに合わせてさんしご定規をセットし直角方向を示し、水糸は張ったり、ポールなどを立ててにらめば、それなりの精度で直角方向を出すことができます。

巻き尺を使って直角を出す

さんしご定規と同じ理屈です。
3人いれば、こちらのほうが簡単に出せます。

巻き尺の0mと12mの位置を合わせて持って輪っかを作って、3mと8mの位置をそれぞれ持たせて直角三角形を作ります。
測点Aと測点Bにポールを立てて、見通し線上に3mの位置を合わせれば、8mの地点が直角方向というわけです。

あとは、
集水桝等の型枠を組むときも、345を使えば差し金がなくてもビシッーっと直角がきまった型枠を組むことができます。

巻き尺を使って直角を出す(2)

巻き尺を使う方法には、345の直角三角形ではなく、二等辺三角形による方法もあります。

測点Aから任意の同じ距離でB点、C点に印をつけて、それぞれ任意の同じ距離で円弧を描けば、交わったポイントが測点Aの直角方向となります。
この方法の利点は、単カーブ中の測点でも直角方向が出せるという点が上がられます。

現場で直角方向の位置を出さないといけない場合で、なんでもかんでもトランシットを据えて角度を振らなくても、それなりの精度で良い場合はこれらの方法で出したほうが効率がいいですよね。
以上、現場で簡単に直角方向を出す方法でした。

まぁ、
土木男の場合は、特殊能力『トランシット・アイ』を持っていますので、ちょっと目で睨めばビシッと直角のラインが見えてしまいますのでサンシゴは使うことはありませんが、
まぁ、ほとんどの監督さんはトランシット・アイの能力は持っていないと思いますので、この記事を参考にして下さい。

コメント

  1. 土木屋 より:

    土木男の場合は、特殊能力『トランシット・アイ』を持っていますので、
    メベルや、メランシットは現場監督の特殊能力と言えばかっこいいですが、職業病ですね。丁張は、ビシッと作りたいものです。

タイトルとURLをコピーしました